パイロット飲酒事例の対応


 先日のニュースで日本航空は国交省航空局からパイロットの飲酒問題に関して再度の事業改善命令を受け、赤坂祐二社長自らが「安全統括管理者」を担うという方針を明らかにした。 

 パイロットの飲酒問題は日航ばかりではなく、世界的にも度々報告されている。このような事例に対して“パイロットの危機感の薄さや、飲酒に関する違反行為が安全上重大な問題であり、罰則処分に該当する”と言った論調が一般的である。

マスコミは業務不適格者であるという取り扱いをしているところもある。

もっともなことではあるが、彼らは難関を乗り越え操縦士になった人たちであり、いい加減な気持ちで職務にあたっている者はいないだろうとも思う。

しかし現実には、繰り返しこのような飲酒事例が起こってしまっている所に問題がある。これは自覚反省を求めた罰則処分などでの対応では、解決しない問題なのであろう。

一つの病気として考えて、対応が必要なのであろうと思う。酒に走ってしまう心の問題であり、アルコール依存症と診断した上で十分な治療を受け仕事への復帰を支援するような考え方での対処を期待したい。

 有名人の麻薬逮捕事例でも同様なことを感じる。マスコミは、これぞとばかりにその人物が残した業績、更にその人物の人格をも否定し、業界から抹殺するような犯罪人扱のマスコミリンチを繰り返している。

麻薬の使用が許されたことではないことを知らない人物はいないだろう。 止められないという病気に罹患してしまっているのである。叱らなければならないことであることは当然であるが、同時に、しっかりとした治療を受けて帰って来いという、病人を労る気持ちも持っていたいと思う。 

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