広く知られていないかも知れないが、中国北京大学医学部には沢山の日本人留学生が
在学しています。一学年は全部で140人だそうだがその内2割前後を占めているそうだ。
私が一昨年の12月に北京に滞在していた時に日本人留学生だけで忘年会を開こうと呼びかけたところ、年末にも拘らず70名を超える学生が集まってくれた。彼らと懇親の機会を作り色々の実情を聞く事が出来ました。大変に優秀な青年ばかりであり、遠く中国での6年間の学生生活に対するはっきりとした目的意識を持って勉強していることは十分理解できた。
この留学生の殆どが中国政府からの返還不要の奨学金をもらっているのだが、卒業後何の義務はなく、中国の国家試験に合格して医師免許を取得した後、日本に帰ってきて日本の国家試験を受けて日本の医師免許もとる事が出来るのである。
なぜ中国政府は自国のお金を使って日本人を教育しているのだろうと言う疑問がある。50年前、私が通学していた千葉大学には国策として各学年の約1割は外国留学生が占めていた。しかし彼らは自国からの奨学金で学んでいる国費留学生であった。
何人かの中国の医師にこのことについて聞いてみました。
今後日本に移住する中国人は増えるので、その時に中国人を診療できる医師が日本にいないと困るからですとの答えであった。これが中国の国策なのである。日本の政治家にはない発想なのであろう。日本で最新の医療を身につけた北京大学卒業の日本人医師を中国に呼び戻すことで最新医療を輸入する事も考えているのかも知れない。いずれにしても中国の政治家はこの様な先を見据えた策略に国費を投入するのだと言うことは理解しておかなければならない。
コメントを残す