菅総理 あなたの新型コロナ感染対策は失敗しています 

  1. 全国一律の感染予防対策ではダメです。

新型コロナ感染が広まり1年が経過しましたが世界の情勢と同様に日本国内でも一向に沈静化に向かっていない。対策の思い切った見直しを行うべきである。国としての対応は2020年2月から内閣官房(当時の菅官房長官)の下の新型コロナウイルス感染症対策本部が仕切って作られた新型コロナウイルス感染症対策専門家会議で対応の検討が始まったが2020年7月3日にこの会議は廃止された。その後新型インフルエンザ等対策閣僚会議に設置された新型インフルエンザ等対策有識者会議の下で新型コロナウイルス感染症対策分科会が発足した。また以前よりあった新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードも活動していた。

このような経過を見ると、我が国の対策方針がいかに迷走していたかがわかる。

そもそも地方自治体ごとの適切な対応を許さず、地域毎の個別状況を無視し、日本全体としての対応を行うとして内閣官房(菅官房長官)が集めた人達で対策の検討が始まったところから方向性が間違っているのです。国を管理監督していると考え違いした役人の考えでメンバーが集められたのだろうが、例に漏れず適切とは思えない人選なのだ。

  1. 感染予防対策は公衆衛生専門家が行うべきです。

そもそも会議ではまず新型コロナウイルスの日本での感染の拡大をいかにして防ぐかと言う事を中心とした検討から始めるべきです。これは感染症の拡大予防対策であり、学術的な検討から始まるべきであり、公衆衛生の懸案なのです。国立感染症研究所が中心となり、公衆衛生学の専門家による対応検討から始まるべきでした。所長が座長となっていたのは分かるが、全体のメンバー構成は納得がいきません。結果として社会への影響とか医療崩壊予防の観点とか散漫な検討内容であったと感じている。

検討は感染症予防対策という公衆衛生学の学術的原則に則り対応の検討が行われるべきでした。また感染症専門医の意見が大きかったように思うが、感染症専門医とは感染した患者さんをどのようにして治療するかという事を専門的に訓練された人達です。感染拡大を防ぐための公衆衛生的研究を行って来た人達ではないのです。

感染拡大阻止には感染者を見つける事、そして感染者を隔離が大原則でしょう。しかるに医療崩壊を招くという意味が解らない理由で、感染者を見つけるためのPCR検査は行わず、感染者の隔離も医療崩壊を来すからという訳のわからない理由で曖昧な状態にし、本人の判断の下で協力を求めるという事で事実上全く不完全でありました。

ウイルスが自分で勝手に動いて広まるのではありません。ウイルスを自分の体の中で培養に周囲に振り撒いているのは人なのです。そのような人を同定することが最も重要なポイントであるので早くPCR検査を簡単にできる体制を整え実行すべきです。一年経ってもそれができないのかなぜなのでしょう。いろいろと言い訳はあるだろうが、結果として現状を考えると対応が適切であったとは言えないのです。

  1. ジリ貧は治療の失敗

難しい病気の治療と同じで、初めに思いきった基本的な対処を行わず、姑息的な処置を小出しにしてゆくといわゆるジリ貧という状態になってしまい、取り返しが付かなくなるのです。これは医師として最もやってはならない治療の失敗なのです。

思い切った対処は日本のような資本主義国家、民主主義国家、ではできないと言われるのですが、これまでのような感染症蔓延は社会機構の問題ではなく人の命の問題ですので国民主義でなくてはならないのです。これまでに想定していないような感染症の蔓延予防に直面しているのであり、これまでの法律に縛られるのではなく、現状を乗り切るための法律が必要であればそれを作って対策を行うことに大多数の国民は同意しますよ。

国会で意識の薄い野党連の人たちとかマスコミが騒ぐくらいでしょう。それを実現できないような人が集まった会議では何も思い切った対処は無理なのでしょう。期間を限り、人が生きてゆくための最小限の社会活動意外を厳しく制限して短期決戦で感染の蔓延を防ぎ、その間に全ての国民のPCR検査を行える体制を整えると共に、感染者を日本の全ての病院の一部を感染症対応フロアーとして使い、重症者のみ特定病院で引き受ける体制を整えれば医療崩壊は防げるでしょう。日本には沢山の空きベッドはあるはずです。

この間営業が停止された企業には短期間だけの十分な補償を行えば、国としての負担も少なくて済むのでしょう。そしてこの期間過ぎたら早期に社会活動の再開を図らないと、現状のような長い期間のジリ貧状態では社会全体が潰れてしまうのです。先日出された緊急事態宣言での対応を見ると抜け穴だらけである。

これまでの新型コロナ対策を仕切って来たのは現菅総理です。あなたのやり方では、もはや日本を救えません。どなたか新しい考えを持った政治家の方にお願いすべきでしょう。早く替ってください。