地球固有の対流圏を守ろう

地球が誕生し太陽の光を受けると、海の植物の光合成により作られた酸素が地球を包むようになる。そして酸素は太陽光と反応しオゾンを産生し、このオゾンが薄いサングラスのようにオゾン層となって地球を包む状態となるのです。オゾン層と地球表面との間に対流圏が育ってくるので。オゾン層により太陽光は減弱し紫外線・温度・酸素量など、生物が生息できる状態になり陸上に動植物が繁殖できるようになったのでしょう。地球に届く太陽エネルギーにより海の水が蒸発して対流圏の中に拡散し対流することで雨、風が起こり、台風・ハリケーン・サイクロンなどが起こるのでしょう。そして対流圏内の自然の中に人間を含む生物が暮らしているのです。日本では雪が溶けて桜が咲き、そして暑い夏が過ぎると紅葉の秋となる四季がきちんと訪れることは奇跡的なことです。このような対流圏は他の惑星には無い地球固有の構造なのです。

6500万年前にユカタン半島に衝突した巨大隕石の塵が地球を覆い太陽光を遮ったために気温が下がり地球上の75%の生物が死滅したと言われているが、このような出来事は対流圏の中での出来事なのです。また規模は小さいですが2010年4月に起こったアイスランドの大噴火では噴煙が欧州全域を覆い、約30カ国の空港が閉鎖されました。その後にはアフリカの砂漠地域に草が生えたと伝えられています。これらの事象も同様に対流圏内での現象であると言うことを考えると決して無限の広さでは無いのです。

地球を日本の都市ガスの球状のガスタンク(直径約30メートル)と仮定して計算するとガスタンク全体を僅か15mmの対流圏が包んでいると言うことになるのです。

宇宙環境の中で地球表面のみに作られ、特殊な環境条件を維持している対流圏を人間が壊すようなことがあってはならないのです。対流層圏内で異常気象現象とか温暖化などが起こって来ているのです。これは宇宙の問題ではないのです。

人類はもっと身近な地球固有の問題と考えて対流層を守らなくてはならないのです。