魚釣島の天気予報 

中国のテレビでは一般には日本の番組を見ることはできません。一部NHK Worldだけは見ることはできるが、特別な手続きが必要なのでしょう。外資系のホテルなどではNHKの通常の番組を、時差はありますが、LIVEで見ることができます。しかしこれは北京での状況であり、北京以外の都市での事情はわかりません。ところがこのNHKの放送も時々急に消えることがあります。これは中国政府にとって都合の悪い内容なのだと中国の人が教えてくれます。LIVEで流されている放送が突然消えてしまい、なんのことなのかを想像することもできないほどのタイミングで消されるのですから相当に多数の技術者が監視しているのだろうと思われます。しかしこの状態は私が中国に行き始めた10年前と大きくは変わっていないように思います。

ところが最近気がついたことがあります。中国の天気予報番組では広い中国であるので天気図は大きく、ウィーグル地区、内モンゴル、そして香港、台湾の天気予報も含まれています。これに加えて尖閣諸島の天気予報とその中の地図に釣魚島の名前が記載されているのです。いつから始めたのか分かりませんが前にはなかったように思っています。本来は中国人が活動していないその辺りの天気予報を放送する必要もないでしょう。そしてこの放送と同時に中国の巡視艇が毎日尖閣諸島周辺を巡回しているというニュースを見せられていれば中国人は釣魚島が中国の領土であると思い込むことでしょう。また博物館とかいろいろな公共施設で見られる中国の地図では国境線と思われる線の上に釣魚島の名前が載っています。

このようにしてじっくりと時間を掛けて中国国民を洗脳してゆくのが中国政府の強かさなのです。

日本政府もこれに対呼応して天気予報で、魚釣り島周辺の情報を流していますか?

そのほか大きな声でなくとも、魚釣島が日本の領土であることを表すことを何かやっているのでしょうか?