憲法改正国民投票反対は国民の権利を奪っている

憲法改正については既に何十年に渡り様々な視点で議論が交わされて来てはいるが、国民投票には至っていない。憲法の規定が現状に不適応になった時、憲法条項を改正するための最終決定の権利は国民にあることは憲法96条で明確にされているのです。現状憲法は半世紀以上前の社会、国民に対応して作られた憲法であり、社会環境が変化した現在では現状に合わせて現在の国民に対応した改正が必要となることは当然のことである。

私が個人的に考えても現行の憲法には現状に対応していない部分が多いと思っている。国会審議では現行憲法に抵触しそうな部分については、拡大解釈とか読み方を変えるとかして何とか法案を通して審議して来ている。そして議員の中には解釈を変えれば憲法を改変しなくとも良いのではないかと言う悪知恵を働かせ、憲法改正を阻止しようとしている者もいる。このような考えは憲法条文全体から考えると憲法無視に近い行為なのであることが解らないのですか? と問いたい。このように長い年月改正をおこなって来なかったために国民の考えを聞く項目は増えてしまっており、国民投票の実施には国民にも沢山の面倒があり、そのための説明の労力も多いとは思うが、国民に与えられた権利を奪って議員だけで勝手な解釈をして来ていることは許されるべきではない。

多くの改正すべき事項として候補に上がった条文は多いが、それらを一括投票するのではなく、条文ごとに国民の意志を聞いてゆくものなのであり、国会議員選挙よりも多様性のある国民の意思は明確に反映されるだろうと思い、それこそが国民の権利の実行である。

この変化の多い社会では現状に合わせて、より簡便に国民の意見を聞くことができるように国民投票の仕組みを構築する努力こそ、現在国が行わなくてはならない。国家は議員のものではなく全ての国民のものなのであるから。